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【簡単解説】RPAとは何か?RPAへの疑問をわかりやすく解決

2022.10.24 月

近頃、RPAを導入して業務の効率化を図る企業が増えています。

 

業務の効率化はどの企業にとっても重要な課題です。

皆さんも「RPAを使えば業務を効率化できそう」「RPAで生産性を向上させたい!」と考えるでしょう。

 

しかし、「そもそもRPAとは何なのか」と疑問に思いませんか?

この記事では「RPAとは何か」を一からわかりやすく解説します。

RPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字を取った言葉です。

人間がパソコンで行う作業をロボットが代わりに行い、自動化します。

 

ロボットは、近年増えてきている人型をしたもののような、実物として存在するものではなく、パソコンやクラウド上に「ソフトウェア」として存在するものです。

 

RPAの仕組み

RPAの仕組み

RPAは、以下のような仕組みで成り立っています。

  1. 人間がパソコンで行う操作を、RPAツールへ設定する
  2. 設定した作業プロセスをフローチャートにし、自動処理するロボットを作成する
  3.  ロボットを実行するタイミングを設定する
  4.  決められたタイミングでロボットが作業を行う

 

この仕組みからわかるように、RPAは人間が指示した手順でロボットが作業を行う技術です。

 

RPAの特徴

RPAには、以下のような特徴があります。

※「AI」や「bot」など、似たような特徴を持つツールがありますが、それらとの違いは後述します。

 

【特徴①:プログラミングの専門知識がなくても扱える】

RPAツールは、高度なプログラミングの専門知識がなくても扱えるものが多く、ユーザー自らがロボット作成しやすいです。

 

【特徴②:導入効果を確認しやすい】

例えば、従来人間が手作業で行っていたデータ入力は、RPAで素早く処理することが可能です。両者の作業時間を比較すれば、効果は一目瞭然。

 

【特徴③:24時間365日稼働できる】

RPAは、時間や平日・休日など関係なく作業を遂行します。休まず働き続けることが可能です。

 

RPAが注目されている理由

RPAが注目されている理由の1つとして、「労働人口の減少」が挙げられます。

日本では少子高齢化が進んでいることから、労働人口が減少しています。

企業は労働力不足の解消を迫られ、そこで人間の代わりに業務を行うRPAのニーズが増えました。

 

また、「働き方改革推進の必要性」も理由の1つです。

近年、政府は働き方改革を推進しています。そこで、企業は労働時間の削減や、DX推進のきっかけとしてRPAを導入し始めました。

民間企業だけでなく、自治体へのRPA導入も総務省が推進しています。

 

RPAができること

労働力の補填や働き方改革推進に対して真価を発揮するRPAですが、どのような作業を得意としているのでしょうか。

また、苦手な作業はあるのでしょうか。

 

得意分野

  • データの登録や転記
  • システム管理
  • Web上の情報収集
    など

RPAは「単純業務」「定型業務」が得意です。皆さんにも毎日や毎週行うルーティンワークはありませんか?

RPAはそれらに対し最も力を発揮します。

もしその作業が複数のアプリケーションを使う場合でも、定型作業であればRPAを導入できるでしょう。

 

苦手分野

  • 非定型業務

RPAはルールが決まっていない「定型化されていない」業務や、人の判断が必要な業務は苦手です。

しかしながら、近年の技術の発展から、一概に「RPAは非定型業務が苦手だ」とは言えなくなってきました。

例えば、RPAとAI・文字認識ツールなどを連携させて、認識した手書き文字をシステムへ自動入力している事例があるのです。

 

RPAの向き・不向きに関わる「3段階のクラス」

ちなみに、RPAには自動化する業務によって3段階のクラスがあります。

それぞれに適した業務があるため、何を自動化したいのかを見極めて導入しなければなりません。

 

RPA(Robotic Process Automation)

定型業務の自動化を実現します。ほとんどのRPAツールがこのクラスに該当します。

 

EPA(Enhanced Process Automation)

AIと連携した非定型業務の自動化ができます。多くのデータを基に予測や分析をするツールが当てはまります。

 

CA(Cognitive Automation)

このクラスでは、高度なAIとの連携による意思決定の自動化が可能です。

ビッグデータを扱い、ロボットが学習しながら予測や判断をするツールが対象。

 

このように3段階ありますが、現時点で実用的に使われているのはRPAのクラスです。

EPAやCAはまだ一般的なサービスとして広まっていません。

 

RPAを導入するメリット・効果

RPAは人間が行っていた単純業務や定型業務を代わりに自動化してくれるロボットだということがわかりました。

それでは、実際に導入したらどのようなメリットや効果があるのでしょうか。

 

業務精度の改善・人的ミスの防止

人間の行う作業において、ミスを防ぐことはほぼ不可能です。

しかし、RPA、ロボットはミスをしません。決められた業務は確実に行います。

 

また、作業の処理速度も格段に速いです。

人間が繰り返し作業をする時、処理速度を一定に保つことは難しいでしょう。

しかしRPAの行う作業は素早さがあり、一定のスピードを保ちます。

 

業務効率・生産性の向上

膨大な量のデータ入力や転記作業をミスなく行うことは、作業者にとってストレスです。

このような作業をRPAに任せれば、作業者はプレッシャーから解放され、生産性や従業員の満足度が向上するでしょう。

 

さらに、定型業務をRPAに任せることでその分の人的リソースが空けば、人間にしかできない業務に注力可能です。

その結果、業務効率も上がることが期待できます。

 

コスト削減

大量の定型業務が終わらず、残業や休日出勤をする社員はいませんか?

RPAが定型業務を担えば残業時間が減り、余計な人件費を削減できます。

 

また、新たに定型業務を行う際も、RPAを導入すれば人材を雇わなくて済むため、採用コストが削減できるでしょう。

 

コア業務へのリソース投下

コア業務とは、人間にしかできない重要な業務のことです。

一方、単純業務はノンコア業務に当たります。

 

ノンコア業務をRPAに代行させ、空いたリソースをより創造的なコア業務にシフトできます。

 

RPAの種類

RPAの種類

RPAは、「ツールをインストールする場所」「RPAで自動化できる範囲」によって、異なる3つの種類に分けられます。

どのタイプを選択するかは、RPAに任せる業務範囲や予算などで検討しましょう。

 

クラウド型

ネット上のクラウドサービスにインストールされているRPAツールを使います。

メリットはサーバー型やデスクトップ型と違い、構築する機器を自社で用意しなくてよい点です。

自動化できる範囲は「Webブラウザ上で完結する業務」で、オンラインでの業務を主体としています。

 

デメリットは、導入する規模によっては他のタイプよりコストが高くなる場合があることです。

 

サーバー型

自社のサーバーにRPAツールをインストールします。

複数のロボットを同時に稼働させる場合や、大量のデータ処理をする業務に向いています。

また、複数のパソコンをまたぐ業務も自動化可能です。

 

デメリットは、サーバーの構築・運用費用が高額な点です。

 

デスクトップ型

パソコンにRPAツールをインストールするタイプで、サーバー型に比べ手軽に導入できます。

自動化できる範囲は、パソコン上で動くアプリを使う業務です。

 

デメリットは、RPAのパフォーマンスがパソコンのスペックに左右される点です。

サーバー型とデスクトップ型をまとめて「オンプレミス型」とも呼びます。

 

RPAツール3種をピックアップして紹介

強みやメリット、導入効果を知り、「RPAを導入したい」となったとして、実際にはどのようなツールがあるのでしょうか。

この記事では、日本内外の3社が提供しているRPAをご紹介します。

 

WinActor

NTTグループが提供するRPAツールで、多くの国内企業が導入しています。

特徴は純国産である点です。

Windows上で動くソフトやシステムに対応しており、自動化したい操作を「シナリオ」というワークフローにして記録します。

シナリオ作成・編集が可能なフル機能版と、実行版の2種類があります。

 

UiPath

海外ベンダーのUiPath社が提供するツールです。

多くのグローバル企業が利用しており、日本語版の提供もあります。

特徴はさまざまなライセンスがある点です。

個人利用や小規模な企業が無償で使えるライセンスや、大企業向けのライセンスを取り揃えています。

 

SynchRoid

「ユーザーに優しい」をコンセプトに、ソフトバンクが提供しているツールです。

サーバーを構築せず、使っているパソコンにインストールします。

ロボットの作成や編集も容易です。また、SynchRoidはベンダー・ソフトバンクのサポートも豊富です。

小規模だけでなく、大規模な導入に対するライセンスもあります。

 

RPAと似ているツール・システムとの違い

RPAは、他のツールやシステムとよく混同されます。

それぞれに明確な違いがあるため、理解して導入を進めましょう。

 

AI

AIは自動学習機能があります。

しかし、RPAは自動学習ができず、人間が設定した通りに作業を行うのみです。

また、AIは学習した内容を基に自ら判断しますが、RPAはルール通りにしか判断を行いません。

 

ITシステム

ITシステムで自動化を行うには、専門のエンジニアが必要です。

そして業務に関わるユーザーとの連携が必要です。

一方、RPAで自動化を行う場合、ユーザー自身での開発も可能です。

よって手間やコストがかかりません。

 

VBA(Excelのマクロ機能)

VBAはExcelの作業しか自動化できません。

RPAは、Excelに限らずWindows上で動くアプリであれば自動化できます。

また、VBAはプログラミング言語で作る必要があり、プログラミングの専門知識や言語の習得が必要です。

 

産業用ロボット

産業用ロボットは、工場でブルーカラーの業務を代行し自動化します。

RPAは主にバックオフィスで、ホワイトカラーの業務を代わりに行います。

そしてパソコン上で動くのが前提です。「デジタルで動くロボット」といえるでしょう。

 

RDA

RDAとは「Robotic Desktop Automation(ロボティック・デスクトップ・オートメーション)」の頭文字を取ったものです。

デスクトップ上の業務をロボットが自動化します。

RPAとRDAの違いは、自動化できる業務範囲です。

RPAの自動化可能業務範囲はデスクトップ上に限らないことから、「RPAの中にRDAが含まれる」といえます。

 

bot

botとは「Robot」が語源です。簡単な指示や質問1つに対し、1つの行動をします。

RPAは1つの指示で複数の作業を行えます。

 

RPAの導入支援はハカドリRPA

RPAは、その得意分野や性能を活かし、我々の行っていた単純業務実施を担ってくれます。

皆さんの行っている業務の中で、「これをRPAに任せたら、今まで頭を悩ませていたあの問題が解決するのでは」という業務はありませんか?

RPAを導入するため、まずはRPAの導入サポートに強い会社へ相談してみてはいかがでしょうか。

 

タクトシステム株式会社では、「伴走型サポート」をコンセプトにしたRPA導入支援サービスを行っており、RPAツール「SynchRoid」を中心として、皆さんのRPA導入をサポートします。

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