なにかと話題のChatGPT。
でもChatGPTを使って何ができるの? どんな注意点があるの? ビジネスでどんな活用ができる? と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか?
本記事ではChatGPTのビジネス利用、なかでも営業職にとってどんな活用方法があるのか? に焦点を当てて解説します。
当社でも営業スタッフがChatGPTを積極的に活用し、成果が出始めていますのでその実例もご紹介したいと思います。
目次
ChatGPTとは? その特徴と魅力
ChatGPTは、OpenAI社が提供するチャットサービス。人工知能(AI)がまるで人間のように、質問に対して返事をしてくれる優れモノです。
※GPT(Generative Pre-trained Transformer:ジェネレーティブ・プリ・トレーニド・トランスフォーマー)はWeb上の大量のデータを基にして、返事をしてくれるって意味です。
ChatGPTの魅力は何といっても、「自然な会話」を実現すること。
本当に、画面の向こうで誰かが返事を入力してくれているのか? と思うほどにスムーズなやり取りができます。また、会話を続けることで、ChatGPTの理解も深まりますので、使えば使うほどに正確な回答を得やすくなる、というメリットもあります。
日常生活はもちろんのこと、ビジネスでの活用もできるとあって、話題になっていますね。
ChatGPTの利用方法と注意点
利用方法はとてもカンタン。
論より証拠、百聞は一見に如かず、なんて言いますし、使ってみた方が早いですね。
https://openai.com/blog/chatgptにアクセスして、「Try ChatGPT」をクリックすると、無料でアカウント登録ができます。
あとは、会話をはじめるだけ。
「高田馬場周辺のオススメのラーメン屋さんは?」って聞けば、オススメ店舗を教えてくれますし、「Exceelのvlookupの使い方を教えて」って聞けば説明してくれます。
※「Exceel」を「Excel」にちゃんと変換してくれるのがウレシイです!
利用にあたって主に注意することは、2つ。
1.回答が必ずしも正しいとは限らない
「文化庁の所在地を教えて。」と入力した画面です。
いやいや、文化庁って移転しましたよね・・・。
正しい所在地は以下となります。
※出典:文化庁
東京の所在地も違っていますね。ChatGPTは、千代田区一ツ橋って答えていましたが、正しくは千代田区霞が関です。
それと京都の所在地がありませんが、こちらは致し方ないこと。ChatGPTは2021年9月までの収集したデータを基にして答えてくれていますので、2023年3月に移転した文化庁の所在地を答えてはくれません。
2.同じ質問をしたからといって、同じ回答が得られるとは限らない
では、もう一度「文化庁の所在地を教えて。」という質問を入力してみた画面です。
先ほどとは回答が異なります。
キチンと謝ることができるのがスバラシイ!
今度は、正しい東京の所在地の回答を得ることができました。京都の所在地は出てきませんが、こちらは前述の通り、2023年に移転しているので仕方ないですね。
まったく同じ質問でも同じ回答が得られるわけではありませんので、注意が必要ということがわかります。
ビジネス利用の際、特に営業職がお客様に応対する際に、間違った返事をするなんて論外ですよね。
ChatGPTを利用する際には、常に事実関係を確認して、ChatGPTの回答を鵜吞みにしないように注意が必要です。
業務効率化を実現する営業職でのChatGPT活用方法
お客様への報告書や社内の営業レポート、メール返信、日報作成など、様々な文書作成に追われることが多いのは営業職の性(サガ)、なんて思っていませんか?
ChatGPTを活用することで、これらの作業を効率化し、大幅な時間短縮を実現できますので、ぜひ活用方法をご覧ください。
活用方法①:営業レポート作成
明日は営業会議。数字の報告をしなきゃいけないけど、足りていないんだよね・・・、なんてことありませんか?
数字が足りてないから「足りてないです」ってそのまま話したら怒られることは間違いなし。胃がキリキリしますよね。じゃあ、どうするんだ、って時に頼りになるのがChatGPTです。
以下が例文となりますが、困っている実状をそのまま入力することをオススメします。
私は営業部の平社員です。明日の営業会議で報告なのでレポート作成してください。
4月 売上目標:400万円 売上実績:389万円
5月 売上目標:700万円 売上実績:891万円
6月 売上目標:600万円 売上予測:322万円
第1クオータは未達の予想ですが、8月は目標対比150%を見込む大型案件が控えており、ここでマイナス分は取り返して、そこから先はわらないけど頑張る、的なヤツをお願い。
ただ頑張るって書いても理解してもらえないので、具体策を表組で盛り込んで。
はい。それっぽいのが出てきましたね。情報量が少なくても、それっぽく仕上げてくれるのがChatGPTの良いところですね。
プロンプトを整理してもっと詳しく状況や出力形態を指定することもできますが、まずはざっとどんなことが必要になるのかを確認することができます。
情報量を足してあげれば精度も高くなりますが、ChatGPTに自社情報をどこまで入力してよいか、については注意が必要です。基本的に社外に漏らしてはいけない情報をChatGPTに入力してはいけません。
さて、この報告書を出したときに気になるのは社長の反応。
なんて言われるんだろう・・・と不安になったら、やっぱりChatGPT。
あぁ、確かにそんなことをツッコまれそうです。ナットク。
営業レポート作成のすべてをChatGPTに任せることはできませんが、報告の方向性とたたき台はChatGPTが出してくれるので、1人で悩むことなく、スムーズな報告書作成を進めることができます。
活用方法②:メール文面作成
お客様からクレームのようなそうでもないような・・・、怒っているの? それともただ聞いているだけ? みたいな困ったメールを受け取ったことはありませんか?
さて、なんてお返事をしたらよいものか、困ってしまって後回し。時間が経ったら余計に返事が書きづらくなっていって、なんてパターンもありますよね。
ChatGPTに任せてしまえば、メール返信もたたき台を作ってもらうことができます。
お見積もりのご提示ありがとうございました。
大変恐れ入りますが、昨年8月にご提示いただいた金額と差異がありました。
具体的には、
製品A:単価10,000→12,000円
製品B:単価18,000→15,000円
となっています。
理由をご提示いただけますでしょうか?
というメールに対して、価格変更があったことをやんわりと伝える返信文面を作って。
ここでは、同じ質問をしたからといって、同じ回答が得られるとは限らない、を逆手にとって2パターン出力してみました。
一つはお詫び文言からスタートするもの、もう一つは事実だけをお伝えするものとなります。
どちらを採用するかは状況次第となりますが、いずれにしてもポジティブな言い回しで締めくくると良いことが分かります。
様々なパターンをChatGPTに出力してもらって比較検討したいときは、最初から「返信文面を3パターン作って」などと入力すると効率的に文面作成を進めることができます。
活用方法③:日報作成
毎日の営業日報ってメンドウ。だいたい書くことは同じようなことばかりになっていて・・・という方には日報作成をChatGPTに手伝ってもらうこともオススメです。
今回は、「本日の報告」と「明日の予定」は自分で入力して、
「本日の反省」と「明日の目標」をそれぞれ300文字で作ってもらうことにしました。
#入力
○本日の報告
9:00~10:00 全体朝礼+メール確認・返信
10:00~11:00 部内打ち合わせ、スケジュール確認
11:00~12:00 〇〇株式会社 案件進捗確認と提案資料作成
13:00~13:30 移動
13:30~15:00 ××株式会社 打ち合わせ/見積提出
15:00~16:00 〇〇株式会社 提案資料提出
16:00~16:30 移動
16:30~18:00 社内打ち合わせ・報告
○明日の予定
・××株式会社 見積結果追跡
・〇〇株式会社 追加提案資料作成
・株式会社△△ 見積作成
#出力
○本日の反省:
○明日の目標:
#制約
あなたは優秀な営業部長です。細かな理屈よりも感情を優先して判断することが多い人です。
そんな営業部長のあなたが気に入る日報に仕上げてください。
各項目は300文字以内で簡潔に。
部長がどんな人か? という視点も書き加えておくと、考慮した返事をもらえるのがうれしいですね。
どんなことを書いたらいいんだろう、と思い悩むよりも、ChatGPTに相談してしまった方が早い、ということは多いのではないでしょうか。
まとめ
本記事では、ChatGPTの特徴・魅力・注意点を確認したうえで、営業職の業務効率化という視点で、営業レポート、メール文面、営業日報をChatGPTに手伝ってもらう方法をご紹介しました。
まだまだChatGPTだけに任せるわけにはいかないところがたくさんあるようにも思いますが、効率化という視点で活用できることはたくさんあるように思います。
次回は、「売り上げUPを目指す営業職でのChatGPT活用方法」について考えてみたいと思います。
ご期待ください。