こんにちは!プランナーのタケっちです。
コーポレートアイデンティティ(CI)において、視覚でそのアイデンティティを表現し、コーポレートアイテムや各コミュニケーションデザインを一定のルールの下、統合するのがビジュアルアイデンティティ(VI)です。
そのビジュアルアイデンティティの核になるのはロゴ。企業ロゴは重要です。
目次
ロゴは一瞬で企業イメージを想起させる力がある
先日、うちの家内がある会社に訪問するということで、その会社について色々説明されましたが、いまいちピンときませんでした。
家内もピンときてなかったようで。「一般には知られていないすごい会社はたくさんあるし。というかその方が大半だから。」と返しました。
しかし後にロゴを確認した時、一瞬で「そりゃそうだ。すごい会社だよ!」となりました。
社名を聞いてもピンとこなかったのにロゴを確認した時に一瞬で企業イメージを想い起こしたのです。
改めて企業にとってロゴは大事だなぁ…と思いました。
いずれそのロゴについて掘り下げたいと思います。ロゴは深く一言でまとめるのは難しいので、その時は何回かに分けます。
今回はひとまず、前回の記事「ビジュアルアイデンティティはプラットフォームだ」と書いたことについて例え話をしたいと思います。
VI・CIデザインの「舞台」は、ロゴを核に構築されたビジュアルコミュニケーションのプラットフォーム
昔、何も資料がない時に限って「ビジュアルアイデンティティって何ですか?」とよく聞かれました。そもそも美術系出身の私はデザインオリエンテッドを貫いていたため、言葉で説明するのが苦手です。
「う~ん、どう説明しよう?」と色々考えた時、舞台芸術で例えられるかな?と思いつきました。その上で具体的事例を示すと大体わかってもらえるか…と。それ以来、CIという企業ブランディングの取り組みに限らず、ブランディング全般でもそれで説明しています。
企業活動(及びブランド)を舞台芸術とします。
その中でビジュアルアイデンティティは舞台や屋台骨に相当し、企業のビジュアルコミュニケーション全体を支えます。そのビジュアルアイデンティティという舞台上で販促活動や広告・宣伝、PR活動など様々なコミュニケーションが展開され、企業の物語が繰り広げられていくわけです。
つまりビジュアルアイデンティティは、コーポレートアイデンティティを体現した企業ロゴを核に、ビジュアルコミュニケーション全体を支えるプラットフォームと言えます。
なおここで言うコーポレートアイデンティティは、よく言われる企業の「あるべき姿」、企業の発展に向けて明文化された企業コンセプトを指しています。
VIの舞台上で展開されるコミュニケーションとそのビジュアル表現
舞台上で表現するアクターをはじめ仕掛けや演出機器、大道具・小道具等はコミュニケーションにおける各種メディア(マスメディアやWEBメディア、印刷物など)に相当します。ビジュアルアイデンティティはそれらのデザインやコンテンツの表現に統合性と一貫性をもたらしながら、企業の世界観創出を支えていきます。
ひとことに「デザイン」と括っても、舞台上で展開される短期的なコミュニケーションとは異なり、ビジュアルアイデンティティは中長期に渡り展開されます。そのためビジュアルアイデンティティには中長期使用に耐えうる完成度と、改善~調整するなどの運用メンテナンスが必要です。
VIは舞台とその骨組みまで
ビジュアルアイデンティティは中長期でコミュニケーションを支えていくため、舞台として堅牢に構築されている必要があります。
しかし企業イメージを創るには、ビジュアルアイデンティティをしっかり構築していればそれで十分かというとそうではありません。
ビジュアルアイデンティティは舞台や屋台骨であり、企業イメージいわば世界観の創造までには至りません。肝心なストーリーをはじめ雰囲気とか空気感が足りず、イメージを豊かに肉付けしないと作品にはなり得ません。
そこでビジュアル面ではトーン&マナー、言語面(テキスト等)ではトーン&ボイスと、表現の「雰囲気」について表現軸をしっかり固めます。その上でコミュニケーションによって「ストーリー」を伝え、雰囲気や空気感の醸成に取り組みます。
CI/VIマニュアルなどガイドラインを運用し、一貫した表現軸と統合されたデザインフォーマット、しっかり練った戦略やコンテンツでクリエイティブを展開します。
しっかり構築されたビジュアルアイデンティティを土台に、コミュニケーション活動を中長期で展開し続けることが、豊かな企業イメージを創り出します。
VIは数々のコミュニケーションツール・メディアを統合する役割
ビジュアルアイデンティティは広告などビジュアルコミュニケーションの主役ではないので表向きは決して派手ではありません。主に支える役割です。
しかしビジュアルアイデンティティがしっかり構築されていないと各コミュニケーション施策の結びつきが弱いままになります。
例えば商品パッケージとパンフレットでロゴの見え方が異なり、同じメーカーなのに違う印象になったらどうでしょう。それぞれ素敵なデザインであっても顧客においてはブランドイメージの集積にならず、期待する結果を得られにくくなります。
最後に、ロゴは様々なモノ・コト・人々を結びつけます。
従業員と企業、顧客と企業、そして様々なコミュニケーション施策それぞれ。これらがロゴによってしっかり結びつくよう構築した仕組みや決まり事が、ビジュアルアイデンティティというプラットフォームです。
「コーポレートアイデンティティ(CI)とビジュアルアイデンティティ(VI)、コミュニケーション企画についてもっと知りたい」
「ブランディングとデザインについてもっと知りたい」「自社の場合はどうすればいい?」、その他「舞台俳優になりたい」などご要望がございましたらぜひお気軽にご相談を。
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