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企業理念を社内に浸透!社員の意志を統合するコーポレートアイデンティティ(CI)とは

2019.08.30 金

企業理念を社内に浸透させ、社員の意志を統合する「コーポレートアイデンティティ」の取り組み。
コーポレートアイデンティティの創造の取り組みは社内を活性化し、企業理念を根づかせ、未来の企業文化を創ります。

こんにちは!プランナーのタケっちです。

私、かれこれ約25年間、コーポレートアイデンティティとデザインに携わっております。バイク便でMOやらCD-ROMやらを送っていた事もはるか昔の出来事。でもフロッピーを読み込む機器が未だ自宅にあります。もしフロッピーを読み込まなきゃ…というレアでかわいそうな方がいらしたらご連絡ください。

ところでこの20数年の間、いわゆる“ブランディング”が日本に定着し、コーポレートアイデンティティ=コーポレートブランディングとなりました。またITインフラや端末はすっかり高度化され、WEBメディアも多様化しています。デジタルコミュニケーションの変化に伴い、ブランドコミュニケーション戦略も常に変容しています。しかしブランドアイデンティティは人の内面にある“本質”にせまる事。

大切なところは変わりません。というわけで機をみて、コーポレートアイデンティティやブランディングについて、体験も交えながらウンチクを語っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

コーポレートアイデンティティとは、未来の企業イメージを明文化したもの

企業には事業の発展を目指すため、企業理念や行動指針、ビジョン・ミッション・バリューなど企業としてのコンセプトが必須です。そのコンセプトが、様々な個性が集まった組織としての“意志”であり、企業の“性格”となります。

しかしながら、それが社員の方々にしっかり理解され浸透していますでしょうか? “絵に描いた餅”になっていないでしょうか?

企業理念を基盤にしたコーポレートアイデンティティは「私たちの企業とは何者か」を内外にハッキリと伝え、社員の方々が未来へ進むわかりやすい指針を示します。

社内を活性化させる、コーポレートアイデンティティ創造の取り組み

社内を活性化させる、コーポレートアイデンティティ創造の取り組み

 

社内が活性化するコーポレートアイデンティティを創造する取り組み。

コーポレートアイデンティティの創造は全社的な取り組みになります。社員の方々がワークショップなどを通し、自社のコーポレートアイデンティティを積極的に創造していきます。

参加メンバーが自身の仕事の意義について、また属する企業活動の将来について、真剣に意見を出し合い統合させていきます。様々な意見を汲み上げ、未来の企業イメージを創り上げるその活動は間違いなく社内を活性化させます。

株式上場を視野に入れたある中小企業の例では、創業以来の企業理念をルーツとし、“機能的価値”と“情緒的価値”を定義→ミッション→ビジョンと創り上げました。その結果、経営トップが「ロゴを新しくデザインするより価値があった」と語ったほど、有意義な取り組みになりました。

 

企業ロゴはコーポレートアイデンティティを想起させる“旗印”。

コーポレートアイデンティティを体現した企業ロゴは、顧客にとっては“保証”の印。一方、社員の皆様にとっては「コーポレートアイデンティティ」を想い起こす“旗印”です。その企業ロゴに触れた時、自社の意志を直観的に想起します。

企業の組織的な活動において、企業ロゴは各人の活動に方向を示す旗印になり、全体の企業活動に一体となった方向性をもたらします。同時にそれが社員の方々にとっては日々のモチベーションにもなります。

過去、大手企業グループのビジュアルアイデンティティを手掛ける機会がありました。基本デザインシステムとあわせ、様々なコーポレートアイテムから成る「アプリケーションデザインシステム」を開発。

そのアイテム群の内、まずは社員証を他に先んじて配布しました。そのストラップ部分にも企業ロゴを展開しましたが、入手希望者が殺到しストラップは順番待ちの状況になってしまいました。同じように先行アイテムに殺到した例は少なくありません。

CIデザインをリニューアルした場合、ちょっとしたアイテムでも社員の皆様にとってモチベーションアップにつながることは多々あります。

 

企業ロゴは様々なツールや媒体上で明瞭に認識できるよう、きちんとしたルールをもって表示します。

コーポレートアイデンティティやその基盤にある企業理念。その社内浸透には、社内ポータルサイトや社内向けブランドサイト等WEBメディア、クレドやブランドブック等のツールを使います。

それらメディアやツールでは、企業ロゴがしっかりキレイに表示され、親しみをもって“旗印”になるよう社員の方々に認知しなければなりません。その時の一貫した表示ルールが「ビジュアルアイデンティティ」です。

また様々な展開アイテムを一定のデザインスタイルで統一的にデザインし、企業の雰囲気や企業文化を表現に結びつけていくことがビジュアルアイデンティティといえます

アプリケーションデザインシステムを開発し、企業の雰囲気や企業文化をデザイン表現に結びつける。

アプリケーションデザインシステムを開発し、
企業の雰囲気や企業文化をデザイン表現に結びつける。

 

デザインとコーポレートアイデンティティの密接な関係

コーポレートアイデンティティを開発する機会は、起業して会社を設立した時はもちろん、周年事業、経営トップの代替り、企業の成長や事業拡大に伴うアイデンティティの変容、また組織の変容など様々です。中には名刺デザインをカッコよくしたいというシンプルな思いの根底に、実はコーポレートアイデンティティ開発の必要性があることも…

そして多くはコーポレートアイデンティティを体現した企業ロゴのデザインはもちろん、企業文化の創造に向けてビジュアルアイデンティティの開発を検討することになります。もちろん検討の結果、企業ブランド戦略上からコーポレートアイデンティティの明文化・策定までを創り上げ、デザインフェーズは実施しないこともあります。

ここまでお読み頂くとわかると思いますが、コーポレートアイデンティティをしっかり創り上げ、そのコンセプトをデザイン表現に反映することはとても重要です。

日本企業に“ブランディング”が定着して20年が経ちました。“ブランド”の概念は素粒子から宇宙事業までととても広範です。その中でコーポレートアイデンティティは、企業ブランドを創る“コーポレートブランディング”の軸。企業のブランド力強化に直結します。

ところで経営コンサルティング界隈では、デザイナーによる直観的な発想を含めデザインがとても重視されています。現代はブランディングと経営戦略が両輪となっており、それに携わるデザイナーにもスタイリングのみならず、経営やマーケティングに関する広範な理解が求められているといえます。

「企業理念やビジョンの策定、コーポレートアイデンティティ(CI)とビジュアルアイデンティティ(VI)についてもっと知りたい」
「ブランディングとデザインについてもっと知りたい」「自社の場合はどうすればいい?」「フロッピーディスクを読み込みたい」等々ご要望がございましたら、ぜひお気軽にご相談下さい。

 

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  • この記事を書いた人

イチロー

これまで広く業界を問わずCIとブランディングにおけるデザイン、またアイデンティティの創造・立案支援、クリエイティブ・デザインに関する講義等に従事してまいりました。 その間、私たちの社会環境や価値観はどんどん変貌し、今後もDX推進やVRなど新たなコミュニケーション手段により、戦略をはじめデザインする媒体も感性面も変わり続けます。その絶え間ない変遷の中、人の心にある普遍的価値にしっかり立脚し、目前に広がる社会の新たな展開と可能性を見据え、共助共栄の下、日々の業務に携わっていきたいと思います。

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