突然ですが、RPAは難しい、絶対に無理と思っていませんか?
RPAの魅力の1つは何と言ってもプログラミング知識を必要としないこと! プログラミング言語を覚える必要はないので、誰でも簡単にロボットを作ることが出来る、というのが主にRPAが日本に入ってきた初期段階(だいたい2017~2019年ごろ)での触れ込みであったように思います。
たしかにPHPもJAVAもC++も必要としないRPAは一気に普及することとなりましたが、果たして『誰でも簡単に…』と言えるものだったのでしょうか?詳しく解説していきます。
RPA導入を阻む3つの壁
RPAツールは多種多様にありますので一概に答えることはできませんが、やはり単純にプログラミング知識がないから誰にでもできる、ということには無理があると感じています。
RPA導入にあたっては、さまざまな障壁を乗り越える必要があります。
PC上の繰り返し業務を効率化できることは間違いありませんが、そのために必要となる“壁”をキチンと理解しておくことが大切です。
1.知識と経験の壁
前述の通り、RPAはプログラミング知識を必要としませんが、業務手順をまとめ、フローチャートに落とし込むことは必要です。
プログラミングに慣れ親しんでいる方にはアタリマエかもしれませんが、RPAはノンプログラミングだからという認識で、いきなり手を付けようとすると難敵です。
実務担当の方がRPA導入を進める場合には、不慣れなアルゴリズム作成に直面することになります。 短期間でも構いませんのでサポートやトレーニングを受けて徐々に慣れていきましょう。
2.業務選定の壁
RPAはPC上の繰り返し作業をロボットが代行してくれる、というものですが、そのためには『PC上の繰り返し作業』をリストアップすることから始めなくてはいけません。
誰が、何を、どのような手順で行っているのかを明確にするために、日ごろの業務プロセスを丁寧に読み解く必要があります。
ここはロボット作成の大事な土台になる部分ですので、時間をかけて行いましょう。
まずは「業務の棚卸し」して、繰り返しの作業はないか?自分でなくてもできることは何かを考えましょう。
そのうえヒアリングをしながら、どのようなロボットが活かせそうかを一緒に考えていきます。
3.組織の壁
ロボットを作るためには時間が必要です。
時間をかけて業務をロボット化するためには、上長の承認を必要としますが、組織の壁が立ちはだかることがあります。
・隣の部署ではRPA活用が進んでいるが、自部署では上司のOKが出ない。
・ロボットを作るための申請書類作成に時間がかかる。
・業務が効率化されたことを評価してもらえる仕組みがない。
などといった話を、実際にRPA導入済みの企業の方から聞くことがあります。
上長の理解と評価の仕組みは、組織的にRPA導入を検討しない限り必ず発生する問題となります。
費用対効果を算出したり、まずは話を聞いてみる、資料をダウンロードするなどして上長の説得材料を増やしましょう。
RPA導入のポイント
さて、ここまでRPA導入の壁をお伝えしてきましたが、ここからは壁を乗り越えるポイントをまとめてご紹介します。
RPA導入の壁を乗り越えるポイントはズバリ!!『小さく始めて、徐々に対象業務を広げていくこと』です。
RPAでロボット化する仕組みを導入するとアレもコレもロボットに、と思ってしまいがちですが、スモールスタートのほうがうまくいくことが多いように思います。
特に最初のうちはロボットと一緒に働く、ということに慣れなくてはいけないでしょう。
また、ロボット化する業務をうまく選定していく必要があります。RPA導入効果は定量的に測ることが出来ますが、定性的な導入効果に目を向けることも大切です。
定量的に効果測定できる作業 |
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単純な繰り返し作業 |
長時間・長期間続く作業 |
複数人が行う同じ作業 |
深夜や休日の作業 |
待ち時間が発生してしまう作業 |
忘れてしまいがちな作業 |
RPAの定性的な導入効果 |
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ミスの削減 (≒チェック時間の削減) |
社員ストレスの軽減 |
セキュリティ対策の向上 |
人的リソース不足の解消 |
伴走型RPA支援とは
RPA導入にはさまざまな壁がありますので、一概にプログラミング知識を必要としないから、という理由だけで導入を考えることはお勧めできません。
特にロボット開発・運用を自社内で行うか、アウトソーシングするかは大きな分かれ道になりますので、しっかりとした検討が必要です。 大きくは以下の3つのプランに分けることができます。
プラン |
完全自走プラン |
伴走型支援プラン |
運用のみプラン |
内容 |
自社内でロボット開発から運用までトータルで行いますので、組織的なRPAへの理解が必須となります。 |
簡単なロボットは自社で開発し、難しいロボットの開発はアウトソーシングします。 |
自社内でのロボット開発は行わず、運用のみを行います。 |
組織 |
RPA専属組織 |
兼業型RPA推進チーム |
開発依頼窓口の方のみ |
アウトソーシング費用 |
小 |
中 |
大 |
RPAは自治体や大企業を中心に導入が進められてきた経緯から、自社内のリソースとスタッフィングを調整するか、完全にアウトソーシングしてしまうか、のどちらかを選択することが多くなっていました。
それに対して伴走型のRPA支援は、自社で行うこと/行わないことを切り分けることによって、最小限のコストで最大限の効果を狙う施策です。
中小企業へのRPA導入が進み、スモールスタートが浸透するに従って、費用と効果のバランスを取りながらRPA導入を進める企業が増えています。
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